サンケイスポーツ平成11年11月6日(土)新聞記事
寺院内で行われたライブが平成11年11月6日付のサンケイスポーツに掲載されました。
【記事全文】
日本にモダンジャズブームを巻き起こした米国のドラム奏者、アートブレイキーの没後10周年追悼法要が17日、大阪府東大阪市の浄土宗重願寺で営まれることになった。
ブレイキーに師事したドラム奏者の僧侶が施主で、ジャズ演奏などを織り交ぜたユニークな内容。関係者は「念仏とジャズは音の「和」をくつる点で共通。日本好きなブレイキーの最高の供養になれば」と意気込んでいる。当日はアメリカからブレイキーの遺骨も運ばれ、同寺の多宝塔に納められる。 「アート・ブレイキーとジャズメッセンジャーズ」を結成した米ジャズ界の巨匠は、肺がんのため71歳で死去。毎年のように来日して日本を「マイホーム」と呼んだり、富士山への散骨を望むほどの日本びいきだったという。
1990年8月の大坂ブルーノートでのライブが生涯最後の演奏となった。追悼法要は、1983年からブレイキーに師事しドラムを学び、その後出家した経歴をもつ豊田晃さん(53)-東大阪市-が「ブレイキーの意志を少しでも実現させてあげたい」と発案。娘の歌手エブリン・ブレイキーや、修行僧時代に豊田さんの指導を受けた重願寺の小西行雄住職(50)らの賛同を得た。
当日は午後11時から小西住職ら約20人が声明(しょうみょう)を唱え、エブリンさんがゴスペル(福音歌)をささげる。焼香後に豊田さんと仲間約10人が代表曲「モーニン」などを演奏し、ブレイキーをしのぶ。豊田さんらは、「音楽の聞こえる寺への納骨はブレイキーの意志にも沿うだろう」と話している。一般向けの演奏会(奉賛金2000円)は午後2時から。